FXや株式の値動きを読むとき、チャートの分析が重要です。とはいえ、上がりそうに見えても、上がらない。下がりそうで、下がらない。なかなか難しいですね。
その分析の仕方をあみだしたものの1つが「酒田五法(さかたごほう)」または「酒田罫線法(さかたけいせんほう)」とばれる方法です。
現在の山形県酒田市の出羽国庄内出身の相場師である、本間宗久さんによって、あみだされたものです。本間宗久さんは、江戸時代の米の先物相場で成功し、巨額の富を生み出しました。
そのときの投資家の心理状態を、チャートの中から読んだ方法です。
パソコンが進化して、いくらテクニカル分析がすすんでも、FX投資家の心理は、今も昔も変わらないようです。
では順を追って説明します。
- 三山(さんざん)とは
- 三川(さんせん)とは
- 三空(さんくう)とは
- 三兵(さんぺい)とは
- 三法(さんぽう)とは
値が上昇し、下落し、また、上昇し、下落し、また、上昇し、下落しと、上値を3回ためしたが、上に行くことができないときは、値は下落に転じます。
3回上がらないと、さすがに買うのをあきらめるのですね。
逆三山ともいいます。三山のまったく逆で、下値を3回ためしたが、下に行かないときは、値は上昇に転じます。大底が形成されることが多いです。
ローソクとローソクの間に空間ができることを、空といいます。上昇時は三空踏み上げ、下落時は三空叩き込みといいます。どちらも、非常に強い、いきすぎた値動きで、天井や大底となることが多いです。
底値ふきんで、3日連続で上昇することを赤三兵、上値ふきんで、3日連続で下落することを黒三兵といいます。赤三兵は、さらに上昇していくことを、黒三兵、さらに下落していくことを、示しています。
三法には2説あります。短い間に、上がったり、下がったりが繰り返し起こるときは、トレンドが定まらない状態であるという説と、売る・買う・休むの3つの状態をさすという説です。どちらの説にしても、相場には休むことも必要だということです。
酒田五法はもちろんFX初心者でも簡単に活用することが出来るテクニカル指標です。ドル円、ユーロ円、ポンド円などポピュラーな通貨ペアでまず参考にしてみるといいでしょう。