誰でも比較的簡単に始められることから投資経験者以外の層にも多くの支持を得て、急速に広まった感のあるFX取引。
FXの持つ利点とリスクについて検証
FXの利点その1
「レバレッジ効果で大きな利益を得る事が出来る」
FXでは、元金を担保にその何倍もの金額の取引を行うことが出来ます。少ない証拠金でも手軽にエントリーすることが可能であり、そのうえ満足のいく利益を上げる事が出来るという事が、他の金融商品と比べ、FXがここまで支持を得た理由であると言っても過言ではないでしょう。
ただし、レバレッジを掛ける事で損失もそれだけ大きくなることには注意が必要です。最大のメリットでもある反面最大のリスク要因にも成り得る事を十分踏まえて取引に臨みましょう。
FXの利点その2
「売り・買いの両方でチャンスがある」
相場に下降トレンドが発生している時に「買い」のみでエントリーを狙っていては、当然利益を得るチャンスは少なくなりますしリスクを負う事にもなりかねませんね。
そんな中でも「売り」からエントリーすることで相場の流れに乗り利益を稼ぎ出すことが出来るのはFXの強みの一つでもあります。
株の場合、信用売りを行うためには制約やリスクを最初から伴わなければなりませんがFXにおいては「買い」同様に「売り」もノンリスクでエントリーすることが出来ますから、その時々の状況に応じた手法でいつでも利益を上げる事が出来るのです。
FXの利点その3
「24時間取引が可能」
FXでは24時間いつでも取引を行うことが可能ですから、日中は仕事で忙しいサラリーマンや主婦の方も、夕方や夜の空いた時間で取引を行うことが出来るのです。
しかも、本格的に値動きが激しくなる時間帯が夕方からなので日中に取引が出来ない事による、時間的リスクについては皆無といってもいいでしょう。
FXの利点その4
「手数料が安いこと」
例えば、皆さんが旅行でハワイに行くとしたら、出発前や到着後に、銀行等で円をドルに交換すると思いますが(中にはカードしか使わない方もいらっしゃるかもしれませんが)その際に必ず手数料は取られますよね?
通常、邦銀でドルと円を交換した場合の手数料は某大手銀行では1ドル当たり大体2円80銭から3円かかりますし割安といわれている金券ショップ等の両替商でも2円位が相場だと言われています。FXの場合はどうでしょう?
FXでは、基本的に手数料がかかる業者は今現在殆どありません!
そのかわりに「スプレッド」という買値と売値の差額を手数料として設定しているところが大多数を占めています。スプレッドの設定額は各業者によって様々ですが1ドルあたり0.12~1銭という、驚きの低設定となっております!
また、FX会社の口座から外貨のままで銀行などへ送金し、そこから引き出すことが出来るサービスも広まってきていますので投資のみではなく、有利な外貨交換ツールとして使用する事も可能ですね。
FXが抱えるリスクについても検証
FXのリスクその1
「為替変動によるリスク」
FXとは、為替の変動によってその差益を得るという取引である以上反対に損益を被ってしまう可能性もあります。しかし、これはFX特有のリスクという訳ではなく外貨建て金融商品すべてに当てはまるものです。ただし冒頭の利点1でも触れたように、
FXではレバレッジをかけた取引を行った場合、他の外貨建て金融商品よりも損失が大きくなるという特有のリスクがあります。
例えば1ドルが100円の時に、10万円の証拠金で1万ドル(100万円分)を購入したとします。この場合のレバレッジは10倍という事になりますね。
その後、1ドルが99円に値下がりしてしまったとしましょう。そうすると、購入した1万ドルの価値は99円×10000ドル=990000円となりますので差し引きすると1万円の損ですから、証拠金は1万円減って9万円となります。
たった1円値下がりしただけで証拠金の10%が損失してしまった事になりますね。逆に、たった1円でも値上がりすれば1万円が得られるわけですから証拠金の10%の利益を得る事ができるわけです。
このようにFXでは少ない投資額でも大きな利益を得られる反面大きな損失を生んでしまう可能性も秘めているのです。
自分の許容できる範囲のリスクを予め設定し、無理のないレベルでレバレッジをかけるというリスクコントロールを徹底することが、FXにおいての最重要ポイントであると私は考えます。
FXのリスクその2
「取引業者の信用性」
FXを始めるために、まず絶対にしなければならないことが一つあります。
それは「FX取引業者に証拠金を預ける」ことですね。
取引口座を開いて入金を済ませない事には取引は開始できない訳ですから、否が応でもいずれかの取引業者を選択して口座を開設し入金をしなければなりませんが問題は、その取引業者の「信用性」なのです。
2010年2月よりFX業者に全額信託保全が義務付けられたため、業者がカバー取引先金融機関に差し入れる保証金を自己資金のみで賄わなければならなくなりました。
これによって、自己資本比率が弱い業者は大変苦しい立場に追い込まれている、といわれています。
「取引業者が倒産して、預け入れ資産(証拠金)が戻ってこない!!」
なんてことは、この改正によってなくなったわけですが、取引中に業者の資金が途絶えて「強制決済」なんてことも起こり得るのが現状です。
そういった点からも、業者を選定する際には、必ず「信用性」や「自己資本比率の高さ」を重視して選ぶことをおすすめいたします。
FXのリスクその3
「ロスカットの危険性」
FXは元本が保証された商品ではありません。レバレッジを利かせているときに急激な為替変動が起き、大きな損失を受ける可能性があります。
それがもし、ある一定の自己資本維持率を割り込んだ場合は強制的にポジションを決済されることになります。
これを「ロスカット」といいます。
ロスカットになる水準は業者や設定によってまちまちですが、突然ロスカットをされるわけではありません。(信じられないほどの急変動で、場合によってはいきなりの可能性も有りますが)
その前に定められた危険水準に近付いた時点で一度警告が入ります。
これを「マージンコール」といいます。
「ロスカットが迫っていますよ!!」と警告してくれるわけです。こうしてマージンコールが入り、さらに損失が広がって定められた水準を下回るとロスカットが発生することになるのです。
大切なのはロスカットになる前に、自身がリスクコントロールを行い損失を最小限に抑える「損切り」を行う事なのです。傷を浅くする「損切り」こそがFX最大の攻略ポイントであると、私は常日頃から心に刻んで毎日のディーリングに挑んでおります。
利益幅を伸ばすことも大切なことですが損失の幅を抑える事の方が数倍大事なことは絶対に間違いありません。
リスクを限定させるのならバイナリーオプションも
リスクを限定させると言う意味ではFXより関連金融商品であるバイナリーオプションがいいでしょう。
コツコツ勝って、ドカーンと負けるよりコツコツ負けて、ドカーンと勝つ方がFXでは生き残れるという事は誰もが口にするところです。様々なストップ注文を用いて損失を最大限に減らし、乗るべき波が来る事をじっと待つ。
これこそがFXで勝ち組になれる秘訣なのかもしれませんね。というわけで、これらの利点とリスクを十分に踏まえたうえで実戦に臨んで頂ければ、と思います。