アメリカ・ドルが世界の主要通貨
アメリカの為替政策は世界の為替・FX・バイナリーオプション相場に大きな影響を与え続けています。決して円高か円安かを予想するバイナリーオプションだからといって相場をなめてはいけません。
それは依然としてアメリカ・ドルが世界の主要通貨であるということを如実に物語っています。
従って、FX初心者に限らず為替・FX・バイナリーオプションの参加者は、日々アメリカの為替政策に細心の注意を払う必要があると言えます。
現在のアメリカの為替政策は一言で言いますと、ドル高を回避する政策と言えます。つまり、歴史的に見ると過去3回行われたドル安誘導政策とまでは言えませんが、本音ではドル安を望んでいる様な政策と言えます。
リーマン・ショック以降のアメリカの国内景気
それは、リーマン・ショック以降のアメリカの国内景気にもう1つ勢いが無いことが背景になっています。リーマン・ショック以降のアメリカの金融機関に勢いが感じられないこともありますが、国内景気の立ち直りが伸び悩んでおり輸出に配慮するためドル高を好まない訳です。
只、この様な政策はアメリカに限らず、欧州や日本や中国を含む新興国やアジア諸国も同様です。
現在の世界経済は、日米欧が超低金利まで金融を緩和しても中々景気が回復しない袋小路に入り込んでいます。つまり、
日米欧は金融緩和を続けることで、自国通貨が高くなることを避けようとしているところは共通しているポイントと言えます。
また、中国に於いても、年率7%~8%の経済成長率を維持するために通貨元の更なる切り上げを先送りしたい意図が見えています。
過去のアメリカのドル安誘導政策
そこで、今後のアメリカの為替政策を見極めるためにも、過去3回のアメリカのドル安誘導政策を振り返ってみます。
アメリカの1回目のドル安誘導政策と言われているのが、1971年の「ニクソンショック」です。この時は、当時のニクソン大統領がドルと金の交換を停止し、為替相場は本格的な変動相場制に突入しドルは大幅な下落を見せました。
そして、アメリカの2回目のドル安誘導政策と言われているのは「プラザ合意」です。当時バブル経済の真っ只中で絶好調の日本経済に対して、米国は「プラザ合意」による円高ドル安政策で対日貿易赤字の解消を目指しました。
そして、アメリカの3回目のドル安誘導政策と言われているのは、1990年からのドル安誘導政策でドル/円は1ドル=79円までの円高が進みました。
しかしその後、アメリカはドル安政策をドル高政策に転換し、ドル/円相場は1998年頃には1ドル=150円近辺までの円安を記録しました。
この様にアメリカの為替政策はドル/円のみならず、世界のFX相場に大きな影響を与えています。従って、アメリカの為替政策については、常にウォッチする姿勢が大切です。
こういったアメリカの経済状況は日本でも注目されていますのでFX初心者でも情報を欠かすことはないでしょう。